私は以前、アンコールワットで有名なカンボジアでの観光とボランティア経験をしました。最近では、ボランツーリズムと呼ばれている新たな旅行の体験談とともに、賛否について考えてみました。
ボランツーリズムとは
Volunteer (ボランティア)とTourism(ツーリズム:観光)を合わせたもので、旅行をしつつも、訪れた場所でボランティアもするものです。近頃、NPOや大手旅行会社でも、ボランツーリズムの名前を使っていないにせよ、このようなプログラムやツアーが増えてきました。
幅広い定義がありますが、主に若い人が参加し、比較的短期間(1週間から数ヶ月程度)のものが多いようです。
カンボジアの孤児院での経験
2017年3月にカンボジアへ訪れました。全体で1週間ほどのプログラムで、孤児院でのボランティアをする日と、観光の日に分かれていました。まずはボランティアです。最初に子供達と自己紹介をし、その後は一緒に遊んだり、本を読んだりしました。参加者は、折り紙などを持参して日本の遊びを楽しみました。子供達は、遊んでくれるお兄さんお姉さんがいて楽しそうでした。
その他、水くみや掃除、ご飯の準備を手伝いました。
アンコールワット、ベンメリア遺跡、トンレサップ湖の観光
残りの日程は観光でした。まずは、一番有名なアンコールワットへ訪れました。朝日を見るために早起きして、一番有名な遺跡を中心に観光しました。アンコールワットは広く1日ではとても周りきれないので、あらかじめ行きたいところの目星をつけておくといいです。
暑くて日差しも強いので、熱中症対策も大切です。
その後はベンメリア遺跡にも行きました。ところどころ崩壊していますが、手つかずの状態が見られるのもいい経験です。神秘的な雰囲気をまとっている遺跡でした。最後に、トンレサップ湖にてボートに乗り観光です。とても大きな湖で、水上に家を建てて暮らしている人がいます。学校、病院やお土産屋さんも湖の上にありました!観光スポットとなっていますが、陸地で暮らすことが難しい人たちが集まり、湖で生活しています。かなり住宅が密集している上に、湖から生活用水をとっているので、衛生的な面も懸念されています。
悪い点も良い点もあるボランツーリズム
私の経験は一例ですが、このようにボランティアと観光が融合したボランツーリズムは近年増えています。しかし、賛否両論あるのでそれぞれあげてみたいと思います!
不賛成: ボランティアの自己満足ではないか
これは、地元の人のニーズにあっていないということが挙げられます。観光も合わさっているので、どうしても有名な観光地の近場でボランティアを行うということが多いと思います。ある程度のライフラインが整っているところがメインになるため、本当に困っている人に対してではない場合が多いです。
また、参加者は若い人が多いですし、短期間の滞在となります。あまり知識やスキルのないボランティアでも貢献できることはありますが、限定的なものとなってしまいます。私も子供達のお手伝いをしましたが、主に遊び相手になっていただけでした。たまにお姉さんお兄さんと交流ができるのは、いい機会になるのではと思いますが、子供達のサポートができるとは言い難いです。
さらに、外部の人との関わりが刺激になっていいかもしれませんが、地元の人が先進国からの参加者の携帯、カメラ等高額な所持品を見て、自分たちの貧しい立場をより悲観的に思ってしまうかもしれないという点もあります。
賛成: 社会的関心が高まる
テレビや本で、他の国について興味を持つ人が多いと思いますが、実際に現地の人と関わることも重要なきっかけとなると思います。このようなボランティアを通じて、自分のできた事とできなかった事を知る機会になりますし、もっと社会問題について知りたい!と思う人も出てくるかと思います。
参加者は、その後の勉強やキャリアに活かしていけます。
また長期ボランティアをしたいけれど、不安がありためらっているという人も、まずはボランツーリズムから始めるのも最初のステップとしてはいいかと思います。
まとめ
賛否両論があるボランツーリズムについて、自分の経験とともに書いてみました。ボランティアとしての貢献度は、あまり高くないかもしれませんが、その後、本格的な国際開発に興味を持つ人が増える良いきっかけにもなると思います。観光もできるので、ボランティアに興味はあるけど、なかなか一歩踏み出せない人に良いのではないでしょうか。