活動日記94:Palenqueについて学びに行ったところ、衝撃的な事実が多かったです。

 

かぼちゃ
かぼちゃ

2月4日(日)の日記です。

Palenqueへ

今日はSan Basilio de Palenqueという地域に行きました。便宜上Palenqueパレンケと書かせていただきます。任地カルタヘナの南に位置し、車で約90分かかります。カルタヘナがあるボリーバル県の中でも、特にアフリカにルーツを持つ人が集まる場所で、一度は見に行きたいと思っていました。

コロンビアの人の流れを簡潔に書くと、先住民がいたところに、スペイン人が辿り着き先住民に強制労働をさせました。ですが、過酷な労働環境に加え、スペインからの疫病が蔓延したことにより多くの先住民が亡くなることに。労働の人手を補うべく、スペイン人は今度はアフリカから奴隷を連れてきた、という感じです。

日帰りのツアーをネットで探したところ、英語でのツアーがあったので申し込みました。実際は、ガイドさんがあまり英語が流暢ではなかったのですが、アルゼンチンからの参加者で英語が得意な人がいたので、スペイン語から英語に翻訳してくださりました。

学んだこと

かぼちゃ
かぼちゃ

以下ガイドさんの話をまとめます。もし聞き間違いがありましたらすみません…。

基礎情報

パレンケに住んでいる人100%が、アフリカにルーツを持っています。ギニア、マリ、セネガルなどの国から海を渡り、伝統、食文化、宗教なども併せてコロンビアに来ました。ローカルかつ小規模なお店はありますが、大手スーパーやチェーン店はないです。電気・水道・ガスなど基本的なインフラは整っています。大きな道は舗装されていますが、細い道は土のままでした。これは私の住んでいるエリアも同じです。

かぼちゃ
かぼちゃ

ちなみに電波は3Gの時が多かったです。

なぜこの場所に多くの人が集まるのかというと、地形です。山に囲まれているエリアであるため、かつてスペイン人が襲ってきた際に、山の上から見つけることができます。また、山自体が障壁となって、内側に住んでいる人を守ってくれます。

学校は日本でいう小学校までしかありません。それ以降はカルタヘナやバランキージャなどの都市部で勉強します。生計の立て方は、パレンケで農業、観光業、畜産業に関わる人もいれば、都市部で弁護士、先生、医者などになる人もいます。都市部で働いている人は、パレンケにいる家族にお金を送ります。

かぼちゃ
かぼちゃ

私の活動先の学校でも、パレンケ出身の先生がいます!

言語

パレンケにはPalenqueroと呼ばれる独自の言語があります。スペイン語、フランス語、英語、ポルトガル語、そしてアフリカの言語が混ざっています。アルファベットを使いますが、C, H, Q, Z, Xを除く21文字のみです。スペイン語で「お元気ですか」は“Cómo estás”ですが、パレンケの言語では“Komo Kusa ta”と言います。

医療

伝統的な医療も大切な文化の一部です。様々な植物を使って健康にいいお茶や、虫刺されやヘビに噛まれた時のを作ります。性別関係なく伝統的な医者になることができます。ただし教科書などはなく、口頭で伝えるのみです。パレンケでは、この伝統的医療のお陰でコロナの犠牲者が0人です。高齢者はワクチンを打ちましたが、その他大勢がワクチン未接種です。

結婚

現在でも、パレンケの男性は3人の女性と結婚できます。ですが、3人とも養っていける経済力がないとダメです。対して女性は1人の男性のみと結婚できます。

宗教

コロンビアの多くの人がカトリックで、パレンケにもスペイン人によってカトリック教会が建てられました。ですが、パレンケには独自の宗教があり、アフリカの神様を信じています。パレンケの99%がその独自の宗教を信仰しています。

独自の旗もあります。黒は黒人、青は海、緑は自然を表しています。

食べ物

ココナッツ、Yuca、Tamarindなどを使ったスイーツが有名です。女性が頭の上に複数種類のスイーツが入ったカゴを乗せて、歩きながら売るスタイルです。

かぼちゃ
かぼちゃ

カルタヘナの観光地でもこのスイーツが売られています。特にスイーツのお店が集合する人気エリアがありますが、実は昔はこの場所で奴隷の売買が行われていたとのこと。

歴史とは何か

一通り学んだことをまとめました。ここからは、私が1番驚いた事とそれに対する考えを書きます。

学校では教えられない

パレンケの人たちの先祖は、奴隷貿易によってアフリカから連れてこられました。過酷な労働を強いられ、生活も厳しかったと思います。ですが、今日知ったのは、カルタヘナ(のみかコロンビア全体かは確認しそびれました)では、パレンケの歴史ついて学校では教えられていないとのことです。

大きくなった時に自分で興味があれば、ネットで調べたり私のようにツアーに参加して勉強するらしいです。カルタヘナにも奴隷の処刑や拷問に関する歴史についての博物館がありますが、地元の人が大学生になって初めて訪れたと言っていたのを思い出しました。

隠された大統領

また、かつてコロンビアには黒人の大統領がいましたが、その歴史も隠されていたとのことです。調べてみるとJuan José Nieto Gilという名前で、1861年に大統領に就任したようです。ですが、長年その歴史は語られることがなく、ようやく近年になってその功績が公になることに。

現地の人の言葉を大切に

歴史に関する衝撃の情報を今日知り、やはり「歴史は権力がある人達によって書かれてきた」と実感しました。学校で歴史を学びますが、教科書に書かれているのは、力のある人の都合の良いことばかりではないかと。

赴任前に少しコロンビアの歴史を勉強しましたが、本に書かれていることばかりではなく、実際に住んでいる人たちの話を聞くのが大切だと再度感じました。

かぼちゃ
かぼちゃ

これからも色んな人と積極的に関わって、様々な立場からの話を聞きたいです。

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